歯科
歯石、歯肉炎、歯周病など、口腔内での歯科症状・疾患について診療を行っております。
検査から手術まで対応しておりますので、まずはご相談ください。
治療の特長・方法
歯周病
病気の概要
歯周病は歯肉のほかに歯根膜、セメント質および歯槽骨の歯肉組織まで炎症が波及することが多い疾患である。歯肉炎と歯周炎を総称して歯周病という。主な原因は歯垢であり、歯垢を放置しておくと唾液中のカルシウムが沈着して歯石となる。歯石は細菌の塊の様なもので、そのため周囲には歯肉炎が発生する。進行すると歯根膜と歯槽骨を破壊し、歯は脱落する。さらに進行した場合、顎骨の骨折がみられる。
診断のために行う検査
- 口腔内検査
- X線検査
治療方法
麻酔科下による歯垢、歯石除去、抜歯術。上顎犬歯を抜歯した場合や、欠損部が大きい場合は粘膜フラップを作成しての縫合が必要。歯周病の予防には定期的なデンタルケア(歯磨きなど)が必要である。
猫の歯肉口内炎
病気の概要
歯肉および口腔粘膜の慢性炎症疾患。症状は程度によって大きく異なるが、ほとんどの場合が口腔の後部粘膜に発赤、潰瘍、肉芽様組織の増生などが見られ、流涎、採食困難、開口時の突然の奇声、口を気にする動作、打診による疼通反応、触診で開口を嫌がるなどの症状がみられる。重度の場合は食欲不振の為体重の減少が起こる。発生原因は口腔内細菌やウイルスの関与、免疫反応の異常などが挙げられているが確定はされていない。歯に付着している細菌に対する免疫反応の影響が高いのではないかと推察されている。
診断のために行う検査
- 口腔内検査
- X線検査
治療方法
ステロイド・抗菌薬・インターフェロンなどで症状を緩和させることはできるが完治は難しい。抜歯が現在最も効果がある治療とされている。まずは全臼歯抜歯を行い、改善がみられなければ犬歯を含めた全抜歯を行うことが多い。抜歯を行うと半数以上の症例で完治がみられる。
歯石除去(スケーリング)の流れ
当院では、動物への身体の負担と安全性を考慮し、麻酔下での歯石除去を行います。
詳しくは獣医師とご相談ください。
① 口腔内消毒
検査・処置をする前に、口腔内の消毒を行います。
② 口腔内検査と記録
歯周プローブによる歯周ポケットの深さの測定、歯の動揺、歯根の露出等がないか確認します。
③ 歯石(歯肉縁上・歯肉縁下)の除去
超音波スケーラーによる歯石除去を行います。
④ 抜歯(残存乳歯や動揺歯)
歯周病が重度の場合などは、抜歯をすることもあります。歯肉の切開等を行い、抜歯します。
⑤ 歯周ポケット掻爬(キュレッタージ)
超音波スケーラーでは除去が困難な、歯肉の中の歯の表面に付着している歯垢・歯石を除去します。
⑥ 研磨(ポリッシング2種の研磨剤使用)
この段階では歯の表面はガタガタなので、フッ素材配合の歯科用研磨剤をつけて、ブラシで歯の表面を1本1本丁寧に磨きます。さらにラバーカップで磨き、歯の表面の凹凸をなくします。ラバーカップにも動物歯科用研磨剤をつけます。
⑦ 洗浄(口腔内と歯肉溝や歯周ポケット)
歯の表面を磨いた後、口腔内やポケット(歯と歯ぐきの間)を十分に洗浄します。
⑧ ホームケアの指導
歯石除去をして終わりではなく、キレイな状態を保つために日頃からのホームケアが大事です。当院では、歯磨き指導、ケアグッズの販売も行っております。お気軽にご相談ください